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2011年の備忘録として。

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今年も様々な場所に行って、色々なものを見て、たくさんの人に会った。そのおかげで、仙台にいたときよりも、世界を広げることができたと思う。でもその分、世の中にはこんなにも面白い人がいて、ドキドキするようなことをしているのかととても悔しくなったり、ものすごく焦りを感じた一年だった。


ただ、学部生のときには面白いということを素直に受け入れることが多かったけど、こっちに来てからは、対象を色々な方向から見ることでその面白さを自分の中に落とし込むようになった気がする。前よりも、モノと真剣に向き合うようになったのかもしれない。
例えば「見る」ということにおいては、フォルムだけじゃなくて、どんな素材が使われているのか、どんな部品でその機構が成り立っているのか、外側よりもむしろ内側に目を向けるようになったし、デザイナーとして、作り手として、ユーザーとしてというように、色々な立ち位置からモノを見るようになったと思う。


あとは、「自分だったらどうするか」ということを前以上に考えるようになった。学部生のときは、自分の考えをかたちにすることが楽しくて仕方がなかったけど、今は、自分はあくまでフィルターなのだと思う。わたしにとって、デザインとは自分というフィルターを通すということ。だからなのかは分からないけど、前に比べて人に質問をしたり、疑問を持つことが多くなった。理由を知ることで、これはこういうフィルターを通ってこんなかたちになったのかと、新しいフィルターを手に入れることができる。そう考えるようにしたら、前よりも色々なものを見ることが楽しくなった。
でも、今年はアウトプットが全然追いついていない。溢れるのを待つ前に、コツコツ外に出しておかないといざというときに余裕が無くなる。来年はインプットとアウトプットを同じくらいのスピードでしたい。スピードだ。スピード。


2012年は、自分の軸を明確にしたい。



来年もよろしくお願いします。