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〈研究会、レビューでのFBまとめ〉


*子ども・・・認識のプロセスの途中段階にいる
→そこで何かしらのアクションを起こすことで、その後の発達や世界の広がり方に
影響を及ぼしてしまうということを念頭に置かなければならない


*抽象的な概念(かたちのないもの)をどのように認識させるか?
(具象的にすると分かりやすくはなるが、制限も生じてしまう)
・自然と○○したくなるようにアフォードする?
→まずは自分の伝えたいことを明確にしなければ、その方法を考えることができない
・自分の知識を、それを知らない子どもへどのように伝えるか、認識を変えるか
→ただし、知識を与えるというのは、自分の知っている範囲のことしか教えることができない
(専門的になればなるほど制限が生じてしまう)
・素材感を際立たせるために、色、形を統一してみる
・例えば布は「服」という形にすると、触感だけでなく着用時の違いも発見することができる
(動きやすい、温かい、風を通しやすい...)


*制限を与えたことによる子どもの創造性の発展は、
 あくまで作り手の”こうしてほしい”という願望でしかない?
→自分たちの目標へ誘導しているだけでしかないと捉えられてしまうかもしれない
⇒なんでもやっていい=実はなにもできない
(制限によって世界を広げたということを伝えられるような)


*「集める」という言葉は適切か
・「集める」という行為自体をさせたいのか、「集合体」が重要なのか
・なぜ集めるのか?
→これと決めて集めているのか、行為そのものに楽しさを見出しているのか
・集め方のフォーマットを制作するのもアリかもしれない


*「気づき」の与え方
「気づき」とはなにか
→「あっ!」という瞬間があるもの、自分でも気づかないうちに吸収されているもの
・「気づき」を“与える”道具だと、自分の知っていることしか教えられない
→発見をサポートするための道具である必要がある
・最終的に「気づき」をどのように言語化するか
・「知識」と「気づき(発見)」の関係
・特殊な状況で体験したことを、普段の活動に活かすことはできるのか?
・遊んでいるうちになんとなく理解させることが重要
→遊びに誘う仕掛けを作り、楽しさを感じさせる必要がある


*モノではなく、素材との関わり方そのものを考えてみては?
・感覚の使い方(ex.触り方、見方...)
・WS
・トレーニング方法
・しかけ
・体自体を変える(素材を変化させるのではなく)
・体全体で素材を体感する(ex.素材の海の中から、対象物を探し出す)
・素材のことをあまり明示せずにアプローチすることはできないか
・素材との向き合い方の方法論を考える
・何をどうするのか、その結果何を得ることができるのかというパスを明確にする必要がある
→素材、身体、記号など、変数をどのように限定するか


*人間は、類似したものどうしには、違いを探そうとしてしまうが、
異なるものからは類似性を発見しようとする?
(ex)田中一光
色見本を解体して、似たような色彩を同じ引き出しにしまっておくことで、
それらの微妙なニュアンスの違いを分かりやすくしている。


*まずは子どもがただの素材とどのように向き合うのかを観察する
・子どもがものの感触を確かめる最初の方法は、とにかく口に入れてみること
→手で発見するのは何歳くらいからか?
・子どもだけじゃなくて、一通り何かしらやった人の
 殻を破るために遊ぶためのものというツールでもいいのかもしれない
・大人が“再”発見するためのツールでもいいのでは?
・"○○しそうな年齢"とか、ある共通した経験のある年齢を挙げる程度でいいのでは
(年齢によって制限すると、発達段階に大きく差が生じてしまうかもしれない)
(ターゲット:こちらが目標とする遊び方や学び方をしそうな年齢)
・ある一つの素材にターゲットを絞り、
 それを使ってどんな遊びをしたかという事例をたくさん挙げる
・最終目的が“ものづくりに活かす”ことであれば、
 実際にものづくりでしそうな行動をできる仕組みをつくるべき
・1つの素材にとことん向き合わせることで、
 他の素材ではどうだろう?という疑問を生じさせることができるのでは?

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ついに大学院の後期レビュー科目が終わりました。
一度もプロトタイプのユーザーテストをしていないため、ずっと足踏み状態が続いています。
もっと子どもを観察したり、プロトタイプを実際に使ってもらわないと。
考えたことを形にするだけでは、それは思いつきにすぎません。
形を実際にユーザーに使ってもらって、そこで問題点を発見し、
それをどうやってより良くするかという、その解決方法こそがアイディアなのだと思います。
次のレビュー科目は来年の4月です。
今月中に訪問と調査をできるようにスケジュール組もう。
もっとフットワークを軽くしてスピードを早くしなきゃ。