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「集める」とはどういうことか。
私は「集める」に関係する行為や事象は、
下の図のように大きく3つの時系列で表すことができると考えています。

①「集める」行為を行なっているとき
 「集める」行為そのもの

 (拾う、採集、収集、ピックアップ、手に入れる、溜まる、積もる、蓄積...)

(ex.虫取り網 = 昆虫を「集める」)


②「集める」行為が完了したとき
  ある対象物や事柄が「集められた」「集まった」とき

 (パズルなどのように集められることで完成する、まとめる...)

(ex.虫かご = 昆虫が「集まった」状態にする)


③「集められた」「集まった」対象物を
  ある行為、事象、事物などによって次の段階へうつすとき

 (コレクション化、アーカイブ、集約、混ぜる、交ぜる、合体、揃える、ドキュメント化...)
 
(ex.観察するためのもの = 「集まった」昆虫を次の段階へすすめる)


以上のように、「集める」行為それぞれの段階に応じたプロダクトがあるようです。
更にここから、どの段階にフォーカスしているか、という分類をするべきなのかもしれません。
行為そのものがメインなのか、集まったら完成なのか、
それとも集めたものをなにかまた他の行為に用いることが目的なのか。
3つを別々に分けて考えることは難しいですが、
重点を置いているポイントは定めたほうが良さそうです。


そうすると、それぞれの段階において例えば次のような道具(玩具)の可能性が考えられます。


(1)「集める」という行為を物理的にサポートする道具(ex.虫取り網、マジックハンド...)
(2)「集める」という行為を心理的にサポートする道具(ex.問題を解いた後の花マル(喜び)...)
(3)意外なものを集められるようにする道具(ex.マイク(音を集める)、カメラ(瞬間を集める)...)
(4)遊んでいるうちに偶然「集まっている」道具(ex.いつのまにか洋服にくっついているオナモミ...)



(1)「集める」ことで完成となるための道具(ex.パズル...)
(2)「集めた」ものをアーカイブするための道具(ex.標本箱、コレクションケース...)



(1)「集めた」もので遊ぶための道具(ex.工作関係?...)
(2)「集めた」ものを観察するための道具(ex.顕微鏡、ルーペ...)


どれももうすでに既存のものばかりですね。
ここから新たな道具の可能性を考えるか。それともある段階にフォーカスして考えるか。
次の記事に続きます。