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とりあえず今のところの研究概要と背景をざっくりと。

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〈概要〉
本研究は、子ども自身の知見を広げることで、
環境に対する積極性や創意工夫の能力を向上させることを目的とする。
そしてそのために、ものを構成する素材に対する気づきを与え、
知識を深めるための遊び支援ツールを提案する。


〈研究背景〉
近年の子どもを取り巻く大きな環境の変化として、
原体験に比べ疑似体験の機会が増加したことが挙げられる。*1
これにより子どもは現実感を喪失する傾向にあり、
そのために適切な判断や選択を下す能力が低下しつつあるように感じる。
これまで調査した子ども向け工作ワークショップのほとんどは、
ただ素材が与えられ、目標とする成果物を皆で制作するというものであった。
しかしそれらの場では、素材をどのように用いればよいのか考え込み、
手が止まってしまう子どもが多々見られた。
つまりこれは、素材そのものに対する理解度が低いために、
子ども自身の思考と現実に大きな差が生じているからではないだろうか。
したがって、子どもにとって正確な知識を習得することだけでなく、
実際に五感を使って対象物を理解することも幼少期の知育において大変重要であると考えられる。

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さてここからどう後につなげていくか。
明日の研究会でのプレ発表に向けて、今日中に文章だけはまとめないと。

*1:※大多和直樹 著「戦後教育におけるメディア言説の論理構成ー〈特性〉としてのメディア〈作用〉としてのメディア」
教育社会学研究第64集(1999)