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前回の記事から分かるように、どの段階においても、
無理矢理理由をこじつけてばかりで、具体的な裏付けがありません。
なぜ今この研究が必要なのか。研究によってどんなことが期待されるのか。
背景と目的という、研究の重要な軸が未だにぐらついているため、
なかなかスムーズに前に進むことができていません。
とりあえず、これまでの研究概要、目的の要点を以下にまとめました。


・「考えるための玩具」
・思考力を高めるデザイン
・使い勝手のよさに気付くことができる
・それぞれの植物が固有の働きや仕組みを持っていることを実感できる
・自ら遊びを考え、創作するという行為を通じ、
 環境に関わる積極的な態度や創意工夫の能力を向上させる「手工玩具」の製作
・素材そのものの性質についての知識があるからこそ、
 ものづくりへとつなげることができるのではないか
・自然物で遊ぶことを通して、ものを構成する素材に対する気づきを与える
・遊びの支援ツールの制作
・素材そのものと深く向き合うためには、
 “集める”という言葉がキーワードとなるのではないか
・観察対象はいくつか与えられたほうが、
 それらの特徴や違いに気づきやすくなるのではないか

後のほうになるにつれて、研究の方向性が明確になってきている気がしますがどうでしょうか。
「植物」→「自然」→「素材」と対象物の変化は見られますが、
直接学ばせるのではなく、あくまで気づきを与えたいというスタンスは変わっていません。
また、それ自体が主役になるのではなく、支援ツールとして対象物とユーザーとの間に入ること、
見たり聞いたりするだけでなく、実際の体験を通じて実感させることも、
私の研究の軸になっているような気がします。


いちいち言語化し、これまでのプロセスや考えを見えるようにしておくこと。
進むことばかりに気を取られるのではなく、
一度立ち止まることで見えてくることもあるのかもしれませんね。